平忠度、腕塚神社

ここ兵庫県明石市山陽電鉄人丸前駅の近くに、平忠度(たいらのただのり)の「腕塚神社」があります。平忠度は平家一門のなかでも歌人として有名で『忠度集』を残しています。また、平忠度平清盛の末弟になります。
平忠度は一の谷の合戦の時は西の手の大将軍でしたが、源氏に攻め立てられ、西へ西へと浜辺を落ちて行きました。そして源氏の岡部六弥太忠純(おかべのろくやたただすみ)という武士に追いつかれ、右腕を切られて討ち取られてしまいます。その切り取られた右腕を祀っているのがこの腕塚神社です。神社というよりは祠といったほうがいいかもしれません。背後には、山陽電鉄のコンクリート橋が見えますね。


そして、小さな境内の内側です。平忠度が祭神となっています。



腕塚神社から歩いて3分ほどのところ、人丸駅の横手にこうして「両馬川舊跡」の碑があります。両馬川(りょうまがわ)というのは平忠度と岡部六弥太忠純の二人の馬が川をはさんで戦ったのでその名がついたそうです。忠度が六弥太忠純と戦ったのはこのあたりになるのでしょうか? そして今はこんなふうですが、その当時はこのあたりに川が流れていたのでしょう。




両馬川舊跡から海岸のほうに向かって行き、国道2号線を渡って少し行くと今度は「忠度塚」があります。
ここをまた道を折れて…。



そしてここがその「忠度塚」です。亡骸が葬られたのはここのようです。心をこめて合掌しました。




さらに「忠度塚」から同じ通りの道を少し行くと、「忠度公園」があります。
すごいですね。今現在もこうして“忠度”の字が刻まれているのは。ここを訪れるのもこれで2回目でした。