2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

西行庵

西行について、まだ深く知らないんですが、 桜をこよなく愛した人物だったようです。 俗名、佐藤義清(のりきよ)。憲清とも。 武門の家に生まれ、 鳥羽院の北面の武士として仕え、 和歌・蹴鞠などに活躍した。 一一四〇年、二三歳で出家。 その後、仏道と和歌…

乱、前夜に生まれて

ゆく河の流れは絶えずして… 平家物語が、琵琶法師によって語られて来たように、 この時代を思い浮かべる時、自分のなかではまず琵琶、 琵琶の音色が響いて来ます。 質素で、重く響く琵琶の音色が。 この激動の世に生き、後年、ひとり隠遁生活を送ります。 ゆ…

最近は魚釣りなんてまったくしてないんですが、 スズキの80センチオーバーのものを一度釣り上げてみたくて、 町を流れる岸田川をはじめ、隣町の矢田川、豊岡の円山川、 県外の鳥取市を流れる千代川などに、 一時期ずっとルアー竿を持ってあちこちに赴いて…

祇園闘乱事件

僕はたまに京都に赴いたりするんですが、 ここを通り過ぎる時、 いつも一一四七年に起こったある事件を想像してしまいます。 その時のざわめき、雄叫びが聞こえてくるようです。 これは僕の考え方なんですが、 八百数十年前じゃないんです、 きのうのことな…

京めぐり

歴史学って何なのか、 ずっと最近このことを考えています。 でも、答えが出ません。 平安時代ってどうとらえたらいいんでしょう。 四百年も続いた平安時代、 自分にとっては巨人。 まずはこの詩から、 “新京楽 平安楽土 万年春 ハレ、新京、平安、万々歳 ” …

三山、比較して

もう、 二〇〇七年当時の気持ちにもどることはなかなか難しいんです。 あの時はうきうき心躍らせていました。 何か走馬灯のようにその当時の情景が脳裏をよぎったんですが、 時間が経過しますと、 心も入れ替わってしまいます。 世の風とともに心も絶えず変…

卒都婆流

“卒塔婆”(そとば)とは、 サンスクリットの“stupa”(ストゥーパ)の音訳で、塔婆とも略し、 もとは仏舎利を安置するための建築物を意味しました。 現在の日本では、追善供養のために文字を書き、墓の脇に立てる塔の形をした木片のことを 卒塔婆と呼ぶことが多い…

八八九

“其先祖を尋ぬれば、桓武天皇第五の皇子、一品式部卿葛原親王、 九代の後胤、讃岐守正盛が孫、刑部卿忠盛朝臣の嫡男なり。 彼親王の御子、高視の王、無官無位にしてうせ給ひぬ。 其御子、高望の王の時、始めて平の姓を給はって、上総介になり給ひしより、 忽…

歴史に仮定は出来ない…

最近、ある本に書かれていたことなんですが、 平忠盛が保元の乱まで存命であったならば、 その後の歴史はどうなっていたか… ということなんですけども。 というのは、保元の乱というのは、 藤原摂関家の内紛と、天皇家の内紛とが結びついて起こった都におい…

雪の国より

自分の生まれた街の風景、匂いというのはどこへ行こうともずっと心の片隅にあるものだと思います。 どこへ行こうと自分の出発点であり、自分を偽ることのできない土地空間だと思います。 雪の降る国を、生まれ故郷に持っている人は雪をどう受けとめているの…