2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

伯耆国庁法華寺畑遺跡

旅人は神亀四年(七二七)には、遠の朝廷(とおのみかど)といわれた九州の大宰師に左遷された。 このとき、幼い家持も一緒に九州へ下ったようです。 旅人にとってこの地で最も大きな打撃だったのは、愛する妻の大伴郎女を病気で亡くしたことだったのです。 “世…

悠紀の国

悠紀(ゆき)の国は、大嘗祭にあたり、悠紀殿(ゆきでん)での夕御饌(ゆうみけ)として供進するための新穀を奉るように定められた国のこと。 悠紀殿は、大嘗祭に際して造営される大嘗宮のうち、東方に設置される殿舎です。大嘗宮の建設地は、古くは大極殿または紫…

三月三日、春の雪に降られて

二月は、あたたかく好天の日が続きましたが、このまま春に向かうのはやはり甘く、天は許してくれませんでした。思った通り、彼岸の頃までは寒さがぶり返すことがあります。 前回の記事と同じく、雪の降りしきる因幡国府となりましたが、家持が万葉集最後の歌…