明石の浦

これは兵庫県神戸市垂水区にある舞子公園からの眺めです。向こう側に見える陸地は淡路島です。


方向を少し西の方に向けるとすぐ目の前に明石海峡大橋です。


ここは神戸市になってしまうのですが、明石からはそれほど離れていません。
平家物語 』の「鱸すずき」の項では、こう語られています。
其比(そのころ)忠盛、備前国より都へのぼりたりけるに、鳥羽院、「明石浦はいかに」と御尋ねありければ、
 有明(ありあけ)の月も明石のうら風に浪ばかりこそ寄るとみえしか
と申したりければ、御感(ぎょかん)ありけり。此歌は、金葉集にぞ入れられける…。

明石は月の名所でした。 僕はその地へ行くといつもその当時の光景を目をつぶって想像します。
瀬戸内海沿岸に多くの知行国を持っていた平家は、忠盛も清盛も幾度となくここを通ったはずです。