万葉の色
万葉は、万(よろず)の言の葉…
万代の集…
多くの詩華の集…
藍はタデ科の一年草アイからとった染料。
平安時代頃までは野生の山藍ですった青緑色が藍で、藍染による青色を藍というのは中世以降のよう。
茜はアカネ科の多年生蔓草で、橙色の根からやや沈んだ赤色の染料が抽出される。
藍とともに最古の染料として知られ、正倉院にも遺品がある。
紅花は、キク科の二年草で、花が紅の原料になる。
七世紀頃、大陸から渡来した。
紅としての利用は奈良時代からみられる。
刈安は、イネ科の多年草。
茎葉は黄色染料として用いられ、山吹やウコンよりも赤みの少ない鮮やかな黄色に染まる。
とくに藍とあわせて緑を染めだすのに多用された。
紫は、ムラサキ科の多年草。
根に紫の色素が含まれ、この根から抽出した液を用いて紫の染色に利用した。
七世紀には紫が最尊色とされたため、貴重なものとなり、「万葉集」にも詠まれた。
自分にとっての大学四年間の奈良時代、
そして一三〇〇年前の奈良時代。
自分のなかでこの二つの時代がだぶってしまいます。
大学四年間を奈良で過ごせてよかったなと、今思えるのです。
万葉の風はどこから
それは遠く
ペルシャへ