秋の空

また最近になって太平洋高気圧が勢力を強め、真夏並みの暑さとなっています。
まだまだ夏と秋がせめぎ合っている感じです。
でもこの空を見る限り、秋ですね。


この歌を詠めば、
ひんやりとした風が吹き抜けて行く情景が浮かびます。
盛りの季節、夏ではなくて秋が浮かんできます。
万葉集巻一、五一


采女の袖 吹きかへす 明日香風 都を遠み いたづらに吹く”


とても好きな歌です。リズミカルで流れるようです。
題詞は、「明日香宮より藤原宮に遷居りし後に、志貴皇子の作らす歌」とあり、
持統八年(六九四)の遷都直後の作かとされています。
作歌場所は、藤原宮とする説もあるようですが、
通説では旧都に皇子一人立ちもどった時の作とされているようです。



ススキの穂が野原いちめんを覆い、
澄んだ秋風が吹き抜けるのはもう少し先のようですね。