稲刈りの頃に

二、三日前、
秋らしくなってきたのかな…
と思っていましたが、今日はまた夏の空気が盛り返してきたようです。
今の季節、夏と秋の狭間という言葉が当てはまるのでしょう。
でもこうして稲の穂が色づき、わが町でも稲刈りが始まりました。


八月に比べると、朝夕はとても涼しくなってきました。
平安時代の女性作家、清少納言により執筆されたと伝わる随筆『枕草子』の、
“秋は夕暮れ、夕日のさして、山の端いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行くとて、
     三つ四つ、二つ三つなど、飛び急ぐさへあはれなり。”
という句が浮かんできたりもします。
でも本当に秋らしくなるのは、自分の経験からしても九月二十日以降、彼岸を過ぎてから。
“暑さ寒さも彼岸まで”という言葉もありますように。
しかし早いもので、もうススキが穂を伸ばしてきました…。

そして今日の本題に入ります。
以前にも紹介しました。万葉集巻一、七八の


“ 飛ぶ鳥の 明日香の里を 置きて去なば 君があたりは 見えずかもあらむ ”


この歌は、題詞では七一〇年(和銅三)、平城遷都のおりに元明天皇がよんだ歌とされています。
しかし題詞の一書には、太上天皇の御製とあり、これを持統天皇とみて、
六九四年(持統八)、飛鳥浄御原宮から藤原京へ遷都したおりの天皇の御製とする意見もあるようです。
まだあさはかな自分ですのでつきつめていきたいと思います。