講演会の帰りに

ほんとうに、短期間のうちに空気が秋の空気に変わってしまいました。



因幡国庁跡です。
空気が澄んでいて、とても透明感があります。


思えばこの因幡国府で大伴家持に出会ってからちょうど一年ぐらいが経ちました。
この一年の三分の二ぐらいは万葉の時代、イコール律令制の時代に心は染まってたと思います。


自分で調べてみたのですが、万葉の時代というのは、
仁徳天皇代から八世紀中頃までの約四五〇年間にわたっていますが、
しかし舒明天皇(六二九即位)以前の作には伝承的な性格がつよく、
その成立もはるかに下ると考えられています。
したがって、舒明天皇の時代から大伴家持万葉集最後の歌を歌う七五九年までの、
およそ一二〇年間が実質的な万葉の時代といわれているようです。


今日はさわやかな秋晴れのなか、
因幡万葉歴史館の前にある国府町中央公民館で行われた講演会に出席してみました。
テーマは『律令制万葉集』。
講師は二松学舎大学の先生でした。
最近は七世紀、八世紀の日本史の書物はかなり読んでるつもりですので、
同感するところも多々あったのですが、活字を読むだけでなく聞くことも大切だと思います。


大伴家持の生涯というのは結末までみると、気の毒なぐらい波乱な生涯だと思います。
奈良の人なのにずっと奈良の地にいたわけではなく、あちこちの国に赴任させられてしまいます。
“しかしそれは必ずしも左遷ではないと私は考えております…”と、講師の先生はおっしゃっておられました。
講演会などの場では、そういういろんな人の考えを知ることができていいものです。
今日の講演会では、自分がいちばん最年少だったのかもしれません…。
それより、この時代自分で勉強しててとても楽しいのです。
すみません。